集中治療理学療法士認定試験2023Q「2」 Ibsenの功績

※このページは広告を含みます

こんにちは。uchunoteです。

ここでは2023年の集中治療理学療法士認定試験で出題された、問題番号「2」の解き方を解説します。

 

集中治療理学療法士テキスト

https://amzn.to/3Wta1Jp

集中治療理学療法士認定試験2023Q「2」 Ibsenの功績

このページの問題番号は「2」です。

問題の内容は著作権に関わる案件があるため掲載できません。

集中治療医学会のホームページにて過去問題が掲載されているので、そちらと問題番号を照らし合わせてご参照ください。

↓過去問を取得↓

このページで取り上げる問題番号「2」は「Ibsenの功績」に関する問題です。

前提となる知識

問題文の記載内容

問題文は「集中治療医学会専門医テキスト第3版」のP18,19から引用されたものです。

この教科書p18,19にはこのように記載されています。

【p18-19】

1952年,デンマークではポリオが大流行し多くの呼吸不全患者が発生した。当時,既に重症熱傷やバルビタール中毒患者を集中的に治療するユニットは存在し,対象患者の治療としては成果を上げていた。しかし,対象とする疾患患者以外を受け入れる発想がなかった。ポリオによる急性呼吸不全患者では軽症であれば,陰圧人工呼吸器(鉄の肺)での治療が可能であった。しかし,重症化すると喀痰の排泄が困難となり,それに続く肺炎により陰圧人工呼吸器では十分な換気補助が不可能であった。ポリオ患者の治療は内科医が担当していたが,内科医にとって気管切開をして陽圧人工呼吸をするということは常識外のことであった。コペンハーゲン大学を卒業しマサチューセッツ総合病院麻酔科で訓練を受けていたIbsenは,気管切開下にバッグで陽圧換気を長時間行うことで生命を維持する方法を試みた。この人工呼吸法によりポリオから急性呼吸不全を併発した患者の死亡率は激減した。」(日本集中治療医学専門医テキスト,第3版,p.18,19より引用)

 

問題文に引用された文章の続きの文章

実は、集中治療医学会専門医テキストのP18,P19から引用された上記の問題文の内容には、同テキスト内に、その続きが記載されています。

以下がその内容です。

【P19-20】

ポリオから呼吸不全を発症した患者の致死率が
90%か ら25%に劇的に改善したと言われる。実際には呼吸不全で亡くなるだけではなく、中枢神経や他臓器の不全で亡くなる患者も多く,全体でみると致死率が90%から25%に改善したわけではない。それでもBjorn Aage lbsenが近代集中P19,20と呼ばれるには理由がある。単にポリオによる重症呼吸不全患者を1カ所に集めて治療しただけではない。呼吸不全患者に対する治療についての知識や経験の豊富な看護師を始めとする医療スタッフを配置することの重要性を認識していたこと、早期の治療介入がより良い結果を生むことを理解していたこと、呼吸・循環といった重要臓器の不全に対する治療をポリオ患者だけではなく他の原疾患を持つ患者にも応用することの意義を知っていたことなどが挙げられる。1953年にコペンハーゲンの市民病院に重症患者の治療を行うユニットを開設し、麻酔科医が責任をもって治療にあたる当時としてはきわめて特異な治療病棟の運営を行った。

(日本集中治療医学専門医テキスト,第3版,p.19,20より引用)

なお、この文章は下記の文献からの引用であると記述されています。

Reisner-Sénélar, L. The birth of intensive care medicine: Björn Ibsen’s records. Intensive Care Med 37, 1084–1086 (2011). https://doi.org/10.1007/s00134-011-2235-z

問題「2」の考察

問われている内容は「Ibsenが”近代集中治療医学の父”と呼ばれる理由」についてです。

正しいものを三つ選ぶ形式です。

試験問題では、【p18-19】の文章のみ与えられており、「以下の文章を読み,問いに答えなさい」と問われています。

それぞれの選択肢について見ていきましょう。

・a:ポリオによる重症呼吸不全患者を1か所に集めて治療した

・b:気管切開下にバッグで陽圧換気を長時間行うことで生命を維持する方法を試みた

・c:呼吸不全の治療の知識や経験が豊富な医療スタッフを配置することの重要性を認識していた

・d:早期の治療介入がよりよい結果を生むことを理解していた

・e:重要臓器の不全に対する治療をポリオ以外の原疾患を持つ患者に応用することの意義を知っていた

※管理人注

正直なところ、問題文(【P18-19】)だけの情報で考察すると、「b」が実際に記述されていますがほかの選択肢についてはよくわかりませんので情報不足です。

「以下の文章を読み」と記載されているので、問題文に記載されていない【p19-20】の記載内容は読むように指示されていません。

にもかかわらず、解答が「 c, d, e 」というのはやや不適切な問題だと個人的には感じています。

まとめ

・a:

ポリオによる重症呼吸不全患者を1か所に集めて治療した

・b:

気管切開下にバッグで陽圧換気を長時間行うことで生命を維持する方法を試みた

・c:

呼吸不全の治療の知識や経験が豊富な医療スタッフを配置することの重要性を認識していた

・d:

早期の治療介入がよりよい結果を生むことを理解していた

・e:

重要臓器の不全に対する治療をポリオ以外の原疾患を持つ患者に応用することの意義を知っていた

個人的には、正答は「b」のみだと考えました。

実際の解答は「 c,d,e 」です。

正答率は 10.1 で、識別指数は-0.04でした。

正答した人は試験当日にどのように考えたのか知りたいです。。。

成績上位者と下位者で正答率が逆転しているので、そういうことなのでしょう。

問題文が「Ibsenの特筆すべき功績はどれか。3つ選べ」のみであれば、難易度が高いものの、問題として成立していたように感じます。

誤りや改善点などありましたら、コメントにてお知らせください。

ご覧いただきありがとうございました。

【参考としたもの】

・日本集中治療医学専門医テキスト,第3版,p.18, 19,20

集中治療理学療法士テキスト

https://amzn.to/3Wta1Jp

 

【免責事項】

※あくまで個人の見解です。誤りを含む場合もあります。

※こちらの記載内容を使用したことによる損害については一切の責任を負えません。必ず医療専門家に相談してください。


コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です