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はじめに
はじめまして。uchunoteと申します。
この記事では、集中治療理学療法士について紹介します。
このページ内の情報は、2024年7月23日時点のものです。
詳細な説明については集中治療医学会公式サイト内の「集中治療理学療法士」をご覧ください。

集中治療理学療法士(ICPT)とは?
集中治療理学療法士は、「集中治療医学の進歩発展を促し、理学療法士の質を向上させ、もって国民の福祉に貢献することを目的として設け」られた制度および資格だそうです。
英文での名称は「Intensive Care Physical Therapist; ICPT」です。
集中治療理学療法士になるには
- 認定申請要件
集中治療理学療法士の認定を得ようとする者は、次の項目の(1)(3)(4)または(2)(3)(4)を満たしていなければならない。
(1)申請段階で日本集中治療医学会の会員でかつ、2年以上の正会員歴または准会員歴を有すること。
(2)公益社団法人日本理学療法士協会の会員資格を有すること。
(3)第3条に定める集中治療関連の実務経験を有すること。
(4)第5条に定める学術業績を有すること。
(3)、(4)は必須で、(1)と(2)はどちらか一つに当てはまる必要があります。
なので申請段階で集中治療医学会の会員でなくても、日本理学療法士協会の会員であれば、この認定申請要件を満たせるようです。
- 実務経験の要件
集中治療理学療法士の認定を得ようとする者は、特定集中治療室管理料、救命救急入院料、ハイケアユニット入院医療管理料、脳卒中ケアユニット入院医療管理料、小児特定集中治療室管理料の算定施設において、集中治療関連業務に常勤として通算 5 年以上従事し、早期離床・リハビリテーションの臨床経験を有すること。専従や専任は問わない。また、第6条規定の申請書に症例報告を記載して提出すること。
実務要件には指定の病室での勤務が5年以上必須なようです。
私はまだ満三年の勤務経験しかないため、まだ認定審査を受けられません。。。
- 実務経験の照明
申請書の集中治療実務経験(常勤)記載事項については、勤務した施設ごとに病院⾧、リハビリテーション部門責任者、集中治療室責任者のいずれかの証明を得なければならない。
きちんと上司に報告し、証明を得る必要があるようです。
- 学術要件の証明
集中治療理学療法士の認定を得ようとする者は、最近5年間に30単位以上の集中治療に関連する学術業績を有すること。単位数は、別表1の配点法に従う。ただし、記載された業績は次の項目を満たさなければならない。
(1)認定に必要な学術業績については、日本集中治療医学会学術集会または同支部学術集会への1回以上の出席による単位取得を必須とする。
(2)学術論文については、集中治療に関連する査読付き論文(原著、総説あるいは症例報告、短報、著書)であること。査読付き論文は共著も可とする。
(3)学術集会発表については、日本集中治療医学会学術集会、同支部学術集会、本学会が認める関連学会 (別表2)で演題発表したもの(共同発表可)または、座⾧、司会、指定討論者、講演者、シンポジウム・ ワークショップなどの講師とする。発表内容は集中治療に関係するものに限る。
単位数の配点法についてはホームページの資料をご覧ください。
必須なのは全国大会もしくは支部大会の参加のみで、他はどれを組み合わせてもいいようです。
どうしても発表関係がしたくない場合、学術集会出席のみでも単位数をゲットすることができます。
全国大会と支部大会の単位数は同じく10点で、参加費が前者は15000円、後者が5000円(どちらも理学療法士、集中治療医学会会員の場合。支部の参加費は2024年の関西支部学術集会の参加費を引用)なので、財布のひもが硬い方はお住いの近くの支部大会に参加する方がいいかもしれません。
ただ、ガイドラインのアップデートのセッションが含まれるなど、内容や規模の大きさは全国学会の方が充実しているように感じるので、わたしは断然全国学会をお勧めします!!
- その他の要件
申請書類、更新要件、費用などは、ホームページをご覧ください。
試験の概要
2024年度分の試験の情報は以下の通りです。
・各申請書受付期間
集中治療理学療法士 新規申請
2024年5月1日~6月12日(消印有効)
・筆記試験日2024年10月26日(土)
受付 11:00、試験 12:00~14:30・試験会場
東京工科大学 蒲田キャンパス(東京都大田区西蒲田5-23-22)
2023年度も東京のみで開催されています。
2025年、2026年も東京のみなのでしょうか。
私としては、大阪でも開催してくれたらうれしいです。。。
過去の試験の情報
過去の試験の結果については、情報が得られるものと得られないものがあります。
- 情報が得られるもの
- 現在の集中治療理学療法士の一覧
- 2023年度の試験問題
- 2023年度の問題の解答と正答率、それぞれの問題の識別指数
- 現在の集中治療理学療法士の一覧
ホームページによると、現在の集中治療理学療法士は150名とのことです。
全員が試験を受けて合格したわけではないと思われます。
とうのも、認定要件として、試験で合格する以外に以下のような例外があるようです。
理事⾧は以下の要件を全て満たす 理学療法士を試験問題作成ワーキンググループメンバーとして任命することができる。
(1)10年以上の集中治療理学療法の実務経験を有する者
(2)日本集中治療医学会正会員歴5年以上の者
(3)集中治療に関する筆頭論文1編(原著、総説あるいは症例報告、短報、その他査読を有するもの) または「集中治療理学療法テキスト」の執筆
(4)別表1に定める配点法により、最近5年間の取得単位数が100 単位以上であること
理事⾧は理事会の審査を経て、集中治療理学療法士の試験問題作成ワーキンググループメンバーに対して集中治療理学療法士の称号を与えることができる。
実務経験や会員歴があり、試験問題やテキストの内容を作られて、かつ学術成績もしっかりとみられておりますので、試験を受けなくても十分なのかもしれません。
2. 2023年度の試験問題
ホームページからダウンロードが可能です。
3. 2023年度の問題の解答と正答率、それぞれの問題の識別指数
こちらもホームページからダウンロードが可能です。
- 情報が得られないもの
- 2023年度試験の合格率
- 問題の解説
それぞれ解説します。
- 2023年度試験の合格率
試験問題の解答の資料から計算したところ、平均点は71.542点だと思われます。
標準偏差は25.119で、一般的なものよりややばらつきが大きいです。
あと合格率が分かれば大体の合格点のラインがわかりそうだったのですが、公式の発表がないので残念です。
なお、合格率が発表されていないのは集中治療認証看護師、集中治療専門臨床工学技士も同様です。
個人的には、合格率は50%以上はあると思うので、少なくとも平均点の72点以上を目指すと間違いないと思います。
2. 問題の解説
解説は示されていません。
こちらも、集中治療認証看護師、集中治療専門臨床工学技士と同様です。
理学療法士国家試験やセンター試験はあったような気がするので、国家資格系は重要性から見てあるのは普通で、このような私的な?資格試験では解説がないのはある意味当たり前なような気もします。
個人的な意見なのですが、試験問題と解答、識別指数がわかるだけでも、某循環器系の資格よりは良心的なのかもしれません。
以上、集中治療理学療法士について解説してみました。
誤りや改善ポイントがありましたら、コメントにてお受けしています。
今回もご覧いただきありがとうございました。
【参考文献】
・集中治療医学会ホームページ 認証制度 集中治療理学療法士
・集中治療医学会ホームページ 集中治療理学療法士制度規則
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